非線形連続フィルタリング問題と経路積分

クローズドでやっているアカデミック寄りの勉強会で発表しました。
マニアックな内容なので自分用の記録ということで…。


個人的に興味があって少し調べたりしていた経路積分を応用した各種手法に関するものです。
昔からある非線形連続フィルタの問題(線形の場合はKalman-Bucyフィルタといいます)についてで、割と最近の成果として唯一実用的に非線形連続問題に対応できる(と主張されている)Yau equationの解を形式的に経路積分表示で書くことができるというものです。
実用例については調べきれていませんが、経路積分表示を用いて物理系(ラグランジアン)との対応関係を考えることで近似や摂動が考えやすくなるという利点があると思われる一方、パスサンプリングなどが現実的に計算できるのかといった問題が出てくると思います。
また、似た問題として確率的最適制御問題の解を経路積分で書くという話も少し話しました。こちらは実際に物理系のコンテキストでの近似の適用例などが原論文に出ています。資料では書ききれていませんが…。


専門分野というわけでは無いので穴もあり色々突っ込みをもらいました…。こちらからも疑問点として挙げていた、あらゆる確率過程(ウィーナー過程)でモデル化される問題の解を経路積分で書くことはできず何らかの条件が必要になる、という点についてはもう少し考えてみたいと思っています。


が、当面はもう少し実際的な分野に力を入れる方向で…。